近年、非常に作りが精巧でスターも綺麗に出ている偽物のスタールビーが市場に出回っています。
しかし、見分け方のポイントを押さえておく事である程度分かるようになります。
大前提として、偽物のほうが全てはっきりしたスターというわけではありません。
一般的に偽物のスタールビーは六条の光も人工的に作られている為、不自然なほどハッキリとスターが出現している場合が多く、違和感があります。
本物のスタールビーの模様は、濃淡があり、自然にぼやけて見えるのです。
本物はくっきりとスターは出ないが、偽物はいかにもスターといった具合にハッキリ六条の光が輝いていると覚えて下さい。
ルース(裸石)の状態のスタールビーであれば、まず裏面を確認しましょう。
偽物のスタールビーの場合、ほとんどが綺麗に平らに処理されています。
本物のスタールビーの場合は、そこまで平らに処理されることなどはなく、コロンと丸みを帯びています。
これは、比較的わかりやすい判別方法です。
これは全てのカラーストーンに共通して言えることですが、本物の宝石を手に取った時には、手に『ひんやり』とした冷たさを感じるものです。
偽物の場合は、ガラスや合成石で作られている為、本物の鉱物のような冷たさはありません。
何度もカラーストーンに触っていれば掴める感覚です。
チャンスがあれば、多くのカラーストーンを感触を意識しながら触れるようにしてみましょう。
一般に、ピンクを含むすべての赤みを帯びた宝石質のコランダムはルビーと呼ばれています。
ただし、アメリカではルビーと呼ばれるためには最低限の彩度を満たさなければならず、それ以外の場合はピンクサファイアと呼ばれています。
ルビーとピンクサファイアの区別をつけることは比較的新しい慣習であり、20世紀になってから初めて行われるようになりました。
ルビーとピンクサファイアの見分け方は時に明確ではなく、議論の余地があります。
このように見分け方の難しさと主観性が目立ったの結果、国際色石協会(ICGA)のような業界団体は、ピンクを含む明るい色合いのルビーを含む、より広いルビーの定義を採用しています。
ルビーの中でもカボションカットを施したときに、宝石表面にまるで星のような模様が出る物をスタールビーと呼び、その美しい六条の光は人気の高い宝石です。
この模様は、どのような宝石にでも入るというわけではなく、宝石中に含まれる針状のルチル結晶が特定の条件下でスターのような模様を表現する非常に珍しいものです。
ルチル結晶などが含まれる事がスタールビーになる要因ですが、これはインクルージョンですので、普通のルビーとは違い透明度は欠けます。
しかし、スタールビーの六条の光が美しく出現するには透明度が低いという事であまりデメリットにはなりえません。
コランダム(酸化アルミニウム)という鉱物の一種であり、ピンクから血のように赤い色まである宝石です。
宝石質のコランダムの仲間としてはサファイアが有名ですね。
ルビーは、アメジスト、サファイア、エメラルド、ダイヤモンドとともに古くから人類に親しまれてきた宝石です。
単語としてのルビーは、ラテン語で赤を意味する「ruber」が由来。赤い色はクロムという元素による影響です。
歴史的にルビーと呼ばれている宝石のいくつかは、実際にはスピネルだったりします。
古くから人々に愛されてはきましたが、見分けるのが難しい宝石でもありました。
これらは透明で赤いスピネルでありながら、「バラスルビー 」と呼ばれていました。
ルビーの品質は色、カット、透明度によって決まりますが、これらはカラットの重さとともに価値に影響します。
ピジョンブラッドと呼ばれる最も鮮やかで価値の高い赤色は、同質の他のルビーに比べて非常に高い価格で取引されています。
ダイヤモンドと同様、透明度の高い石にはプレミア価格がつきますが、針のようなルチルの内包物が全くないルビーは、その石が処理されている可能性を疑った方がよいです。
ルビーは7月の伝統的な誕生石で、通常はガーネットよりもピンクがかった色をしています。
余談ですが、オークションに出品される世界で最も価値のあるルビーは、サンライズルビーです。
サンライズルビーは、ジュネーブで行われたサザビーズの競売で3030万ドル(約37億円)で落札されました。
歴史的には、タイ、カンボジアのパイリン、アフガニスタン、オーストラリア、ブラジル、コロンビア、インド、ナミビア、日本、スコットランドでもルビーが採掘されてきました。
北マケドニア共和国は、ヨーロッパ本土で唯一天然のルビーが存在する国です。
ルビーは主にプリレプ市の周辺で発見されており、マケドニアのルビーは独特のラズベリー色をしているため、見分けるのも簡単です。
ルビーはマケドニアの紋章にも含まれているんです。
スピネル、別の赤い宝石は、時には砂利や大理石の中に埋もれていたルビーと一緒に発見されます。
レッドスピネルは、宝石の見分けに関する経験が浅い人がルビーと間違えることがあります。
しかし、最高級のレッドスピネルは、平均的なルビーに近い値が付くんですよ。
ルビーの産地を語る上で、ミャンマーは外せません。
ミャンマー上部のモゴック渓谷は、何世紀にもわたって世界の主なルビーの産地でした。
この地域では、いくつかの優れたルビーが産出されてきましたが、近年では良質なルビーはほとんど発見されていません。
ミャンマー中央部のモンスー地域は1990年代にルビーの産出を開始し、急速に世界の主要なルビー採掘地となりました。
ミャンマーで最も最近発見されたルビー鉱床は、カチン州北部のナムヤ(ナンヤゼイク)になります。
その他、ルビーはアフガニスタンやパキスタンでも採掘されています。
パキスタンのカシミールには数百万個に相当するルビーの膨大な埋蔵量があり、最大で5億ドルの価値があると言われています。
しかし、2017年現在、投資不足のため鉱山は1つしかありません。
アフガニスタンでは、ジェグダレクでルビーが採掘されています。
スリランカでは、明るい色合いのルビーが採掘されており、多くの場合、「ピンクサファイア」と呼ばれています。
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