過去2008年9月に米国発の金融危機がありました。しかしその直前のダイヤモンドの価格は天井知らずに高騰していたのです。
特に1カラット以上の評価が高いダイヤモンドで相場は高騰し続けました。しかし、全世界のダイヤモンド市場の半分を占めていた米国市場が金融危機で混乱すると、ダイヤモンド市場は一瞬にして冷え込みました。
まず、市場の不安が原因で消費が急減。大半のインドのダイヤモンド研磨会社は、労働者を大量解雇し始めました。当時のインドでは、2千個に及ぶ小規模ダイヤモンド工場が閉所され、ダイヤモンド原石の需要が50%も減少したのです。
インドのGJEPCやWFDBのような団体は、デビアスをはじめとする宝石用原石のメーカーに原石の供給を制限するよう訴えました。
結局、2009年のデビアス、 アルロサのような大規模な鉱山会社は、ダイヤモンド原石の供給をほぼ停止することとなりました。
デビアスの場合には、生産の90%以上を縮小し、ロシアの国営企業の生産は維持させたものの2009年の年間の販売はほとんどありませんでした。それにもかかわらず、2009年のダイヤモンドの価格は大幅に下落した。
もちろん、小さなサイズのダイヤモンドは、大きな変動はありませんでした。主に2008年までに高い上昇率を見せた大きなサイズのダイヤモンドが相対的に下げ幅も大きくなったのです。
以後、2010年に、世界経済が再び好転し始めると価格は急速に回復しました。
インドのダイヤモンド研磨市場が正常化され、米国が作った空席を、中国やインドのような新興市場が支え始めたのです。
2010年のダイヤモンド市場は、2008年の金融危機以前の水準まで回復しました。
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