過去にはダイヤモンドの流通業界と消費者の両方が、紫外線光の下で蛍光を示すダイヤモンドに価値があると考えていました。
例えばディスコが流行っていた80年代には、ネオン照明が流行していたこともあり、暗闇の中で光を発散するダイヤモンドが目立っていた。
しかし、こういった蛍光性への認識は時間が経つにつれて変わっていったのです。
このような特徴がダイヤモンドの色合いに豊かさを持たせる一方、様々なニッチ市場を生み出すきっかけともなっています。
一般的に、カラーグレードが高いほど蛍光性が価格に及ぼす影響は大きいとされます。
GIAは、1997年に蛍光を包括的に扱った論文を発表していますが、カラーグレードが高いダイヤモンドに蛍光性が否定的な影響を与えるかどうか、が注目されました。
GIAが出した結論は、もし蛍光がカラーに影響がある場合、色評価が低いダイヤモンドであるとし、透明度そのものは影響を及ぼさないということでした。
何より重要なことは、ジュエリーを購入する消費者が蛍光性があるダイヤモンドとないダイヤモンドの間であまり違いを感じていない、という実情でした。
ダイヤモンド業界のほとんどが当時蛍光の有無は消費者に問題とされておらず、今日も変わらないと言われています。
最近では、蛍光性が弱いか、全くないダイヤモンドの需要が伸びています。
ミディアム、ストロング、ベリーストロングまでの範囲の蛍光性があるダイヤモンドの需要はやや低い。
消費者が蛍光性を嫌っているようには見えないので、あるダイヤモンドディーラーは、わざわざ蛍光性があるダイヤモンドを買って特別商品として販売しています。
いくつかのメジャーな鉱山企業の場合、蛍光性を帯びた石が多いのでこれを新たな商品群として開発しようとしています。
ダイヤモンド業界では、このようなプロジェクトが必要であると考えられており、蛍光性のあるダイヤモンドのための流通チャネルも用意され始めていると言います。
※当店では蛍光性のあるダイヤモンドの買取価格は査定額がやや下がる傾向にあります。
※蛍光が起こる理由…炭素以外の物質が紫外線に反応するため
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