シトリンとは日本では馴染み深い水晶で和名は「黄水晶」と呼ばれる宝石です。
天然のシトリンは非常に珍しく、産出量の少なさからアメジストを加熱処理して黄色にした物が多く出回っています。
天然のシトリンは茶色、褐色の色合いの物が多く、市場に出回っているアメジストからなるシトリンは、レモンのような鮮やかな黄色から、ブラウン色が強い色合いまでが存在します。
これは、加熱処理の仕方ではなく、アメジストの産地によって色合いが異なるそうです。
ちなみにシトリンの加熱処理は許容範囲内とされています。
天然のシトリンは希少で高価、つまり基準外のものが多い石です。
天然か、人工処理(加熱処理や照射処理など)の明確な判別は残念ながら現在の鑑別技術では見分ける事ができません。
近年人気になっている水晶で、鮮やかな黄色が特徴なので、シトリンとレモンクォーツは勘違いしやすいです。
主な産地は、ブラジルやタンザニアですが、昔は国内でも産出していました。
このレモンクォーツは硫黄微粒子が含まれている事から、傷ついた場合に、硫黄の匂いがするなどとも言われています。
この事から硫黄水晶と呼ばれたりします。
どちらも鉱物名は石英であり、水晶という事に違いありませんが、黄色の発色原因が異なるのです。
シトリンは、鉄を含有する事で黄色を発色する
レモンクォーツは、硫黄を含有する事で黄色を発色する
このように、発色する原因が異なるため、別の石だと言えるのです。
見分け方として「カラー」がヒントになると言われていますが、色見本のカラーでの説明で
レモンクォーツはイエローからグリーニッシュ・イエローの範囲内、シトリンはオレンジイエローからオレンジ(時には褐色も含む)の範囲内となってます。(天然石の為、例外もあります)
実際は色で見分けるのはできないと思った方がいいです。
ですが鑑別書があれば、「レモンクォーツ」という名称は正式な宝石名と認められていない為、鑑別書にその名前は記載されません。
一方のシトリンは正式な宝石名として認められています。
シトリンと認められたものは「シトリン」、それ以外のイエロー系のクォーツは全て「クォーツ」もしくは「イエロークォーツ」と記載されるそうです。
石英の一種で、鉄の不純物のために淡い黄色から茶色まで様々な色合いを持っています。
天然のシトリンは稀で、ほとんどの市販のシトリンは熱処理されたアメジストやスモーキークォーツです。
しかし、天然のシトリンの曇りやスモーキーな外観とは対照的に、熱処理されたアメジストは水晶に小さな線が入っています。
カットされたシトリンとイエロートパーズを目視で区別することはほぼ不可能ですが、両者は硬度が異なります。
ブラジルはシトリンの一大産地で、その多くはリオグランデ・ド・スル州で生産されています。
名前の由来は、ラテン語で「黄色」を意味するシトリーナに由来し、「シトロン」の語源にもなっています。
シトリンとアメジストが同じ結晶の中で一緒に発見されることもあり、これをアメトリンと呼ぶこともあります。
シトリンは繁栄をもたらすという言い伝えから、「商人の石」や「お金の石」と呼ばれてきました。
シトリンは、最初にヘレニズム時代の間に、紀元前300年と150年の間にギリシャで金色の黄色の宝石として評価されました。
黄色の石英は、宝石や道具を飾るために、それ以前にも使用されていたのですが、その後はあまり評価されることはありませんでした。
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